Shoot'Em Up

得意じゃないから滅多にやらないんですけど、あまりにもツボだったので慣れない映画の紹介とかしてみます。

公式:http://www.shootemup.jp/(音出ます)
「弾丸んねー(たまんねー)」というアホなコピーを目にしたことのある方も少なくはないはず。現在公開中の映画『シューテム・アップ』。内容はというともう純然たるガンアクションです。もしくはガン&にんじんアクション。『デスペラード』とか『男たちの挽歌』とかが好きな方はとりあえず観に行くべき。くれぐれも感動的なストーリーとか教訓的なものは期待しないようご注意。今年は『ノーカントリー』とか『クローバーフィールド』とか『ミスト』とか、一年に一本これぐらいすげえ映画が観られりゃあもう言うことないっす!ってかんじの作品によく当たりまして、たいへん贅沢な思いをしていたのですが、これらの傑作の感動を吹っ飛ばしてくれるほどの強烈なバカ映画でした。
とにかく90分近い上映時間のほとんどが銃撃戦。しかもそのどれもがシチュエーション的に凝ってるというか凝りすぎというか、かなり寛大な心がないと「ふざけんな!」と言いたくなるようなものばかり。実際途中で退場していたお客さんもいました。おれはというと終始「ふざけんなwwwww」ってかんじで大喜び。もう各シーンのかっこよさとアホさ加減について逐一語りたくて仕方がないのですが、細かく書くとネタバレになっちゃうし拾いきれないので、どんなに酷いのかは劇場まで足を運んで確かめてください。とりあえずクライヴ・オーウェンはチョコさんに次ぐミスター駅弁を名乗ってもいいと思う。
劇中でのBGMがほとんどロックなのもかなりナイスで、「誰もが知ってるあの曲をめちゃくちゃかっこよく使ってやるぜ!」ってかんじのスタンスが超気持ちいいっす。のっけからNirvanaの某曲が使われててそれだけでもけっこうテンション上がります。そのすぐ後で『トゥモロー・ワールド』に引き続き○○を手伝ったクライヴ・オーウェンが再び敵に追い詰められ、さあどうする!?ってなるんですけど、そこでWolfmotherの某曲のイントロが鳴り出すところなんかもう鳥肌もんのタイミングと選曲!中盤にはMotorheadの某曲を丸々ぜんぶ使ったシークエンスなんかもあって、これがまた最高。他にもイギー御大やらモトリーやら色々とかかるのですが、これはもうロックファンなら絶対に映画館の音響とでっけえスクリーンで味わっておくべき。至福のひと時っす。
そもそも銃を使ったアクションなんてのは大昔からあるわけで、もうほとんどやれることはやりつくされているのでは、という疑問が無きにしも非ず、事実手に汗握る戦闘シーンなんてものには映画を観れば観るほど出会えなくなるよなーとか思ってたのですが、いやはやまだまだ可能性はいくらでも眠ってますなあ。おみそれいたしました。ガンアクションの限界に真っ向から挑んだ超快作。オススメっす。若干目立つモニカ・ベルッチの小ジワにだけは目をつぶりましょう。
でもまあ内容もアクションもキャストも(クリスチャン・ベールとショーン・ビーン!)、私的ベスト断トツTOPのコレにはまだまだ及びませんがね・・・。
■Equilibrium × B.Y.O.B.