SlipKnoT 2008-10-11 Shinkiba Studio Coast


SlipKnoTの単独公演に行ってきました。何気に長いこと追いかけているバンドのわりに今まで一度も観る機会がなかったので、なかなか感慨深いものが。しかもハコが中ぐらいのところだったので、かなりいい距離感でライヴを楽しめましたよ。前座のMachine Headも45分ぐらいがっつりやってくれて最高でした。ロブ・フリンのギターさばきがクソかっこよかったです。
新作『All Hope Is Gone』はかなり落ち着いた、悪い言い方をすれば保守的なつくりのアルバムだったので、ライヴもこれまでとは違ってけっこうマジメにやってしまうのかなあと心配していたのですが、メンバー全員すごい暴れっぷりだったっす。相変わらず世界一マジメにアホなことをやってくれているというか。
あのSlipKnoTですから当然ステージにはハンパじゃなく気合入ってまして、ショーとしては本当に最高水準のクオリティだったと思います。コスは今までのツナギを廃止して、メンバーによって黒シャツだったりアディダスのジャージだったりと若干バリエーションが。ジョーイはHELLSINGアンデルセンよろしく手にイバラを巻いて登場(その後演奏前にソッコーで外す)。弦3人はいつものように硬派なかんじ。ショーンの新クラウンマスクは口のチャックがちゃんと開閉可能になってて、歌うパートがあるたびにジーッってやってるのがかっこよかった。無駄にリフトアップするアホなパーカッションセットも秀逸で、悪ノリしてそれによじのぼっては懸垂したりするシドもまたアホ。クリスの鼻シコシコもちゃんと見られたし、何やってるんだかさっぱり聴こえないためステージの上からHPの更新でもしているんじゃないかとウワサのクレイグの微妙なポジショニングとトゲトゲも健在でした。各所でボロクソに叩かれてるザ・NEWコリィさんも、間近で観るとかなり不気味で、ペインティング(orスミ)入りのスキンヘッドも含めて超かっこよかったです。

こちらがPAの方にねだってゲットした当日のセトリ。今回のツアーはこれでほぼ固定っぽいですね。もっと大きいハコでやるときはパイロもあがるのでしょうか。全体としては初期の楽曲が大半を占めるかんじっす。
これまで必ずシメの一曲としてお約束になっていた“Surfacing”をド頭に持ってきたり、アンコール後のラストで“(515)”→“People=Shit”→“(Sic)”という必殺オープニングナンバーの容赦ない波状攻撃をかましてくれる構成が殺人的。モッシュピット周辺のお客さんのノリも、1stと2ndの曲がプレイされたときは段違いだったような。やはり過去の遺産は大きいですねえ。
けっこうしっかり新譜の予習もしておいたので、逆にこの点はちょっと残念だったような気も・・・。“Gematria”、“Sulfur”、“All Hope Is Gone”あたりは是非やってほしかったのですが。“Wait And Bleed”とか“Vermilion”あたりが外されたのも個人的にはけっこう痛かった・・・という具合にSlipKnoTに歌モノを求めてしまう自分の意見は多分けっこう異端なんだろうなあなどとモッシュしつつ考えてました。

こちらは何故かSEがビートルズだった終演直後。真ん中のあたりに日の丸ハチマキを巻いた小さいジョーイが小さく写りこんでしまいました。ドラムセットは今回もちゃんと三次元的にグルグルしてましたよ。